近すぎて、遠すぎて。


「漱石が…」



「俺が?」



「嬉しそうに楽しそうに三咲ちゃんの話をするから。漱石になんにも言えなかった。ごめん。」



「………でも、俺は聞きたかった。知っておきたかった。」



分かるよ、漱石の気持ち。



「うん。ごめん。…ほんとごめん。」



「海斗にな、さっき言いに言ったんだ。」



海斗に?



「内容とか詳しく言えねぇけど。海斗がさ、ちゃんと言い訳もせずに話してくれて。なに、ちっぽけなことしてんだろって。」



「…うん。」



「俺も悪かった。…逆に余計頑張れる!」



やっぱ漱石はいい奴…!

< 88 / 200 >

この作品をシェア

pagetop