目は口ほどになんとやら
一人と独り
それはあまりに突然零れた一言だった
”………こわい”
いつもとは違って笑顔の欠片も見えなくて
声を殺して泣きじゃくる姿に言葉を無くした
…なにかあったの
なんて愚問で
…どうかしたのか
なんて無神経で
いつか立ち上がるのを待っていることしか出来ない自分が
不甲斐なくて仕方ない
時々むせ返り震える背中
撫でると温もり以上の熱を感じて
思わず手を引っ込めてしまいそうになる
静かな室内では零した一言があまりにも大きすぎていつまでも響いて離れない
消せない…
忘れられそうに、ない……
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