目は口ほどになんとやら
夢か現か幻か










気怠くなるような熱帯夜




目を覚まして額に手を当てれば尋常ではない汗が滴っている




脱したはずの悪夢が今も尚纏わり付いて離れない



激しい動悸は止まない



そして忘れられないんだ





例え幾分か時間が経って脳内が鮮明になったって


数分前見た光景が思い出せば出すほど憂鬱になるのが事実だったとしても







…わかってる




これは現実には有り得ないこと




有り得てはいけないこと





本来はこんな感情捨て去るべきだった





わかっていたはずなのに



それでも相も変わらず抱き続けるからいけないんだ









報い


自業自得


身から出た錆







……そうだよ



きっとそういうことなんだろ?











あぁ、掴み損ねた夢か、世知辛い現か、分かりやすい幻か




それともお前を愛した罪か罰か







俺が向き合わなきゃいけないのは



背負わなきゃいけないのは







………一体なに?



.
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