恋愛ルート
「終わったー」
普段ぎっしり書かれている量よりは少なかったのとゆりちゃんが手伝ってくれたおかげで早く終えられた
白くなった手の平を叩いて粉を落とす
「ゆりちゃん、ほんとにありがとうね」
「大丈夫、大丈夫。てか相方は、もう一人は誰よ!」
日直、一日の当直を任されるのは名前の順の二人一組、男と男の場合もあれば、女と女、男女ももちろんある
今回は男女、そして相手の男子は
「……こいつか、」
机に置いた日誌を開いて日直名を確認したゆりちゃんは低い声で呟く
「ゆ、ゆりちゃん…」
「日誌も黒板もモモ一人に押し付けやがって、あいつ………」
ピクピクと顔の筋肉を引き攣らせてる、こういう時のゆりちゃんはちょっと危険
普段のキレイな印象とは違った短気な一面に引いてしまう男子もいるくらいで、多分………、多分だけど、そこが…うん、そこが……なんだと思う
その時、ガラッと開いたドア
「やべっ、ちょうどじゃん。やばっ!」
授業の始まるチャイムと一緒に入ってきた男子生徒
「まーさきくーん」
その彼にゆりちゃんが近づく
「……鈴木くん」
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