あたしはモデル。②(修正版)
そのあとは、あまり覚えていない。
ただ、泣きながら拓夢を家から追い出した。
『絶対別れねぇから…っ!!』
拓夢の背中を無理やり外へ押しやり、ドアを閉めようとした瞬間、拓夢が私に向かって叫んだ。
ドアを閉めて、私は扉を背に泣き崩れた。
「ごめん、ごめん、ごめんなさい…」
思い出すのは、優しい笑顔
照れた横顔
抱きしめてくれた時のぬくもり
大好きな、拓夢の匂い----
涙が、止まらなかった。
私は、自ら大切な人を失った。