あたしはモデル。②(修正版)
「見てないわ。何かあったの?」
「もうすぐ撮影なのに、急にいなくなっちゃって…!」
その男性は今にも泣きだしそうな顔になって走っていった。
「…!
まさか、桜、中村瞬と会ってるんじゃ…!」
涼子は震える声で言った。
「どういうこと?桜と中村瞬に何の関係が?」
沙織が涼子に不思議そうに尋ねる。
「あいつ、桜のこと狙ってるの!
それだけじゃない!
怖がらせると思って桜には言ってなかったけど、実は私、桜の家周辺で何度か中村瞬らしき人物を見たの!
だからいつも私が送り迎えしてたんだけど、今日は拓夢と一緒なら大丈夫だろうと思って…
…どうしよう、桜に何かあったら…、私…っ!」
その言葉に拓夢は目を見開く
「まさか、あの封筒入れたのって…!
…っ涼子さん、今日桜と最後に別れた場所は!!?」
「Aスタジオよ!」
その瞬間、拓夢は走り出した。