あたしはモデル。②(修正版)
「じゃあね、桜!
明日からよろしく!」
「気ぃ付けてな」
「はい!それじゃ…」
二人は駅へ行くらしいので、拓夢の家へ向かう私は喫茶店の前で二人と離れた。
拓夢、まだ寝てるかな?
歩きながら、ふと左の薬指を見た。
あの日と変わらずに、綺麗に輝く指輪
「ふふっ」
なんだか嬉しくなって、足早に拓夢のマンションを目指した。
―――――
「…涼子さん」
桜と離れてから、駅へと向かっていた二人。
「さっきの、中村 瞬のことなんですけど…」
真剣そうな声のヒロトに、涼子は首を傾げた。
「どうかしましたか?」
「確か、そいつ……」
そのあとに続いたヒロトの言葉に、涼子は眉根を寄せた。