あたしはモデル。②(修正版)
看病
そっと鍵を開けて静かに部屋に入り、まっすぐリビングへと進む。
静かだし、まだ寝ているんだろう。
お粥、温めなおさなきゃ…
そんなことを考えながらリビングに入ると、お粥の入った器を両手で持ちながらぼーっと立っている拓夢の姿が目に入り、私は慌てて駆け寄った。
「体調は!?大丈夫なの!?」
「っわ!あれ、桜、帰ったんじゃ…」
ものすごく驚いたような顔をして拓夢は私を見た。
「ううん、ヒロトから連絡あってちょっと出掛けてたの」
すると拓夢ははぁー、となぜか安心したようにため息をつき、私を優しく抱きしめた。
「どうしたの?しんどい?」
「…いつ帰ってもいいように鍵置いといたのは俺だけど…。起きたらお粥だけ置いてあって桜がいないし。本当に帰ったんだと思ったらなんか…
なんか、すげぇ泣きたくなった…」
「……」
え?