あたしはモデル。②(修正版)
拓夢が言ってるのは、先程の数ヶ月間会えなくなることについてだろう。
そんなの、さみしくないわけがないでしょ!?
数々月間も会えないなんて嫌だと叫びたい。
でも、それは私のわがままだから。
「…さみしくないよ。我慢する。仕事だもん。」
本音を抑えてそう言うと、拓夢は眉間にしわを寄せた。
「…嘘はよくないぞ」
「う、嘘じゃないし…」
「嘘だ。なぜなら桜には涙のあとが残っているからだ。」
「うっそ!!」
慌てて目元をこすった私に、拓夢は「嘘だ」と言った。
「さっき泣いてたのかどうか、カマかけた。ごめん。」
拓夢は優しく私の目尻を親指で撫でた。
「毎日連絡するから。」
「……。」
「メールもするし。」
「…うん。」
「俺の悪口でもいい。仕事の愚痴でもなんでもいい。頼むから、もう一人で泣かないで。もしつらいことがあったら、俺に何でも言って。絶対。」
「っ、うん…」
「何なら俺の写メ毎日送るし」
「…ナルシルトめ」
「ちげぇしっ!!」