あたしはモデル。②(修正版)
拓夢の気持ち
『撮影とはいえ、すっげぇむかつく。もうその撮影の残り俺が引き受けたいんだけど』
夜。
拓夢から電話があり、今日会ったことを簡単に話した。
『俺は桜と一緒に居られないのに、一緒に居られるそいつがむかつく。…うらやましい』
拓夢は不機嫌そうだった。
…もしかして、嫉妬してくれてるのかな?
私が朝、沙織さんに嫉妬したみたいに?
そう思うと少し不謹慎だけど嬉しくなった。
『本当に何もされなかったんだな?』
ただ、中村さんが密着してきたことだけは、言えなかった。
「うん。何も。普通にいい人だったよ?」
『へぇ…』
「綺麗な顔で神秘的な感じだった。」
『どういう顔だよそれ…
…え、桜って神秘的な奴がタイプだったのか!?』