あたしはモデル。②(修正版)
「拓夢は…
本当は、また人を信じて、仲良くなりたかったんでしょ?
でも、信じることに臆病になって、仲良くなりたいと思うほど、昔の裏切られた記憶がフラッシュバックしたんだと思う。
一線を引いていたのは拓夢の意思じゃない。
無意識に体がそうなってて、自分ではどうにもできなかったんだよ…」
『………。』
電話越しにズッ、と微かに鼻をすするような音が聞こえたけど、聞こえないふりをした。
「…私を口説いてた時はあんなに積極的だったのに、なんか意外だったな。」
『確かに……って、はぁ!?』
しんみりとした空気を壊すようにそういうと、案の定拓夢は慌てていて、おかしくて笑ってしまった。