あたしはモデル。②(修正版)




目線を紅茶に向けていたので、私がそう言ったとき、一瞬だけ中村さんの笑顔が少し歪んだことなんて、気が付くはずもなかった。




「…仲良さそうだったんで、ちょっと気になって。


彼氏だったりするの?」



その発言に、私は下を向いていた顔を上げ、思わず目を見開いた。



はい!? 


ヒ、ヒロトが彼氏!?


ありえないありえない!



「そんなわけないじゃないですか!」



「あ、そっか。ごめんごめん。」



全力で否定すると、なぜか安心したように言う中村さん。




…ていうか私、拓夢と付き合ってることマスコミに報告したはずなんだけど…


知らない人の方が少ないはずなのに、なんでヒロトと付き合ってる、だなんて思ったのか全く分からなかった。




< 59 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop