あたしはモデル。②(修正版)
「…いえ。いいんです、もう。」
出会ってからそんなに日数は経っていないけど、涼子さんは信頼できる人だと知っているから。
涼子さんは誰かに言いふらしたりする人じゃない。
「…震えてたの、腕を掴まれたからだろ?
きっと、あの事件を思い出しちまったんだ。」
タオルを目からはずしてヒロトを見ると、唇を噛み締めて俯いていた。
そんな、泣きそうな顔しないでよ。
あの事件は、ヒロトにとっても悲劇だった。
ヒロトとお兄ちゃんはすごく仲が良かった。
そんないとこの、突然の死-----