あたしはモデル。②(修正版)


慌てて抱きついていた体を離す。


「拓夢、ちょっとごめんね!」



そう言って拓夢のおでこに手を当てて、下から顔を覗き込んだ。



「っ、ちょ、桜、やめ…」


「熱っ!」


おでこから伝わるものすごい熱。



そうだ、拓夢は熱があるんだった。

なのに何やってんの私のバカ…!!



拓夢は相変わらずしんどそうで、頬がほんのりと赤く染まっている。


…が、至って普通に立っている。


なんでこんな高熱で普通に立ってられるの!?




「拓夢、ごめんね…


熱あるし顔も赤いし、早く寝てきて。私、お粥作るから!」



「……顔が赤いのは熱のせいだけじゃない気が…」



「え?なんて?」



「いや、なんでもない。


それよりお粥って…
桜が作ってくれんの…?」






< 7 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop