大好きな人


その日の帰り道、友達の優香と恋バナをしていた。

「沙希はさ~好きな人できたのぉ~???」

「ん~…まだ気になってるかなっていう人ならいるけどぉ…」

優香はなんでも話せる親友みたいな存在だったから、相談してみようと思った。

「私さあ~…今、先輩のこと気になってるんだあ…。すれ違ったりしても目があったりしてもすごいドキドキするんだょねぇ… これって恋!?」
自分ではこの気持ちが恋なんだかなんだかわからなくて、優香に聞いてみた。

「それは確実に恋だよ!!で、その先輩って誰なの??♪」

「名前はわかんないんだけどぉ… サッカー部のキーパーの人!!」

そう言うと優香は黙ってしまった。

「優香この人の名前知ってる??」


「知ってるよ~。その人松井雄太朗だょ。多分。」

松井雄太朗っていうんだ…
あの人♪
名前を知った私は喜んでいた。

すると優香は申し訳なさそうに口を開いた。

「沙希~ アタシがこんなこというのもアレなんだけど、あの人はあんまりオススメできないなぁ~…」
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