Poison・Crusher!!
「あ、金井さん…大丈夫だった?」
岡田君が静かに歩み寄ってきた
「あ、うん、大丈夫だよ!てか、岡田君の方こそ大丈夫?」
「うん、僕は…慣れてるから」
切ない顔をして、申し訳なさそうに言った
「と、とりあえず、俺、吏貴んとこ行ってくる!」
小田君は小走りぎみに教室を出た
「黒川のヤツ、最悪」
杏奈が鋭い眼光でドアの向こうを睨んだ
「ねぇ、杏奈、黒川君て…」
「黒川侑希【クロカワ ユウキ】。この辺に番張ってる族(jigsaw)の頭。喧嘩はもちろん、金のためだったらなんだってするヤツだよ」
黙々と語る杏奈
「そんな人がいるんだ…」
考えただけでもゾッとする
その時
杏奈が小さく口を開いた
「あたしの弟だって…アイツらに殺されたようなもんよ」
え…?
「あん…な…?」