藍色砂時計








  ――こんなに大事なことを、
  忘れられる貴方が凄いです。


「……その人は、その……。

 何処の高校なんですか……?」


  ―逢ってみたい―

  ―逢わないと―

  直感で、そう感じたんだ。



「……吉備津高校って、
 知っとる?」



  吉備津高校……。
  ここら一帯で一番ガラの悪い高校。

  刹那にも、『絶対に近寄るな!』って
  念を押されてたっけ。



「知ってます。
 あの、ガラの悪い高校ですよね?」


「せや。
 その高校の二年生なんやって」


「二年生……ってことは、」

「ん。双子って線は、
 なさそうやなって」












< 103 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop