藍色砂時計









「……ねぇっ、やだよ!?

 逢いたいけど、逢っちゃったら

 もう一生逢えなくなるんじゃん!!」



  ぽろぽろと涙が頬を伝う。

  生暖かくて、しょっぱくて。

  そんな涙に身を委ねてしまう。



「…でも、もう一度

 逢って話したくないの?」



「このまま、刹那が

 消えなければいいんだよ…っ」



「それは、できない。

 消えなかったとしても、

 この砂時計以外の話は

 できなくなっている」



  なによ、それ……ぇ…。
















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