藍色砂時計
だってほら、溜息を一つで。
こんなにも心が軽くなる。
溜息一つで、こんなにも涙を
抑えることができる。
「……早く行こっと」
小脇にスクールバックを抱えて、
ちょっと小走りになる。
なんか、学校…。
行きたくなくなってきた気がする。
「あっと、忘れ物ないよね?
こういう時に限って忘れ物を…」
鞄を漁った私の瞳に映ったのは、
目を疑ってしまうものだった。
だって…なんで!?
夢じゃ、なかったの……!?