恋百物語
私のタイプはいかにも古風な日本男児だ。

男くさい筋肉とか、無愛想な顔が一瞬はにかむ姿とか、そういうのが好き。






こんな軽薄さ、求めてない。

いつも害虫を払うような態度であしらってるのに、無駄に絡んでくるずうずうしさもなんとかしていただきたい。




「いやん。ワイルドー」

「さっさと教室に帰れ!」




松崎を無理やり廊下に押しやると同時にチャイムが鳴る。

後ろから、まだノートを写し終えていない小山のぎゃっという悲鳴が聞こえた。


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