恋百物語
「まさか教えてないでしょうね?」

「や、ごめん。あんまりうるさいから最初のアルファベット一文字だけ教えちゃった」

「それ、なんか意味あんの」




あはは、と小山が笑う。




「でも松崎くんは喜んでたよ?」




一文字って…。

そんなの何年かかったって辿りつくわけないのに。

バカじゃないの。




「あいつは女のアドレス集めるのが趣味なのよ」

「えー。そんなことないと思うけど」

「人のことより小山は自分の恋愛なんとかしなよ」

< 33 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop