恋百物語
手に持った弓の弦を鳴らす。

ヴィ…ンと低く唸る音。






的に当たる乾いた音も悪くはないけど。

私はこの音が一番好きだ。

胸にじわっと響く低音。






小山の視線を辿りながらもう一度弦を鳴らせば、なんだか少し切なくなる。

そんな予感がした。


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