恋百物語
「似合う?」
「変ではないけど。それって、さ。やっぱり…」
「うん。まぁ安易だけど。俺の本気、ちょっとは伝わった?」
私がチャラい男は嫌いだって言ったから?
何度怒られても直さなかった明るい金髪。
ポリシーなんだって自慢げに話してたのに。
私はそんなことしてほしいなんて思ってなかったよ?
意地なんて張らずにもっと早くあやまっていれば、松崎は今までどおり自由に生きられたはずなのに。
太陽が当たるときらきら光ってとても綺麗で。
だけどもう見ることはできない。
奪ってしまったのは私なんだ。
そう思うと胸の奥がぎゅっと痛んだ。