恋百物語

グラウンドではあきらかに陸上部員が懸命に走っている。




「あれー?なんでだろうねー?」




テツは相変わらずふざけた調子で笑っている。

そんな嘘、本気でバレないとでも思ったのか。






別にただ単にテツが部活をさぼっただけならそれはそれでかまわないけど。

陸上にすべてをかけてるテツがなんの理由もなく休むとは考えられない。

眉をひそめて睨んでやれば、テツは困ったように小さく笑った。

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