寂しがり屋には愛情を。
最初のうちにこやかに爽やか優等生スマイルを浮かべるも、所々馬鹿にしたような、見下した視線をした。
なんだこいつ、優等生は猫か?
チラチラ盗み見ているとバチっと合ってしまった目。
わたなべ先生は自分の話に夢中で気付いてないだろ。
合ってしまった目はひどく冷めているように感じる。
一瞬わたなべ先生に目を向け、かすかに首をかしげる。
で、あたしを見て、階下の方の生徒会室を見た。
仕事でも溜まっているんだろうか?
とりあえずわたなべ先生を黙らせろってことね!
「あ、の、わたなべ先生、お話し中申し訳ないんですが、今日3年の先生方って会議があるって言ってませんでしたっけ?」
これは確かだ。
朝聞こえたもん。
「あらもうそんな時間?!
大変!私が遅刻するわけには行かないわ!!
中島先生!ありがとうございます!」
それだけ言ってパタパタ階段を降りていったわたなべ先生。
嵐は去ったぞ。