寂しがり屋には愛情を。

「…すげぇな。」

「センセーかっけー!」

「………プッ。」



3方向からなにか聞こえた気もするが、気のせいだ。


「この荒れた教室。

普段ならこの子らがやった可能性もありますが、今の私には村上先生がやったようにしか見えません。

それに、そこの先生の足元で踏みつけられてるノートはひぐち君のじゃないですか?村上先生、どうやって言い逃れしましょうね?」




あたしたちが入ってきた時点で教室の中はぐちゃぐちゃだった。


机も椅子もガチャガチャ。

ひっくり返ったり、明らかに不自然な場所に転がっているものもあった。


西野くんひぐち君コンビがやった可能性大だが、さっき辞書を投げたのは村上先生だ。


村上先生がやった可能性も考えるべきだろう。



「こ、これは、そいつらがやったんです!!オレじゃない!」


「でも、先生さっき椅子投げたよね。」


「オレが勉強してた机も倒して筆箱の踏んだよな。」


「これはもう現行犯逮捕ですね。」




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