寂しがり屋には愛情を。
「じゃあ現行犯逮捕ってことで。」
「え、ちょ、ちがッ…。こいつらが…。」
無理な言い訳なんて見苦しいぞ。
「あの、こ、校長にだけは…。」
「あぁ、言いませんよ??」
「え?!」
「なんで?!」
「言わないんですか?」
なんだいみんなそんなに慌てて。
「言わないよめんどくさい。
第一、あたしは村上先生の人生をぶっ壊す気もないし、それによって恨まれたりなんかしたらさらにめんどくさいでしょ?ただ、これからは西野くんたちに突っかかってくんなよってことが理解していただければそれでいいのよ。」
なんて寛大なあたし!!
ただのめんどくさがりとかじゃないからなマジで。
「あ、それと、村上先生。今回のこと、許すわけじゃないですから。
生徒への過度な暴言、暴力的かつ危険な行動、学習の妨害、生徒ごとの対応の違い、尊厳の無視、いろいろな問題点を見させていただきました。
このこと、言わないだけであって、忘れませんからね?」
何を言いたいかわかる?
あんたはあたしに大きな弱味を握られたってこと。