寂しがり屋には愛情を。

「もう少し静かに座ってらんないのか?」



会長くんが勉強道具をとって来てイスに座ると、西野くんはやいやい文句を言う。


前に嫌いな理由は聞いたけど、そこまで嫌うかな。



「エセ優等生がいい子ぶってんじゃねーよ。」


「まぁ、別に否定はしないけど。」



会長くん、この二人には素なんだね。

それは良いことだと思うんだけどな。



「まぁまぁ、仲良くやろうじゃないか。
イライラしても良いことないよ。

あたしは二人を比べたりしないし、素でいてほしいし、仲良くしてほしい。」




せっかくこうやって知り合えるきっかけが出来たんだから、もっとお互いを知って歩み寄らなきゃもったいない。



「仲良くなんてできねーよ。」



なんでそんな寂しい声で寂しいこと言うんだ。



「こっちだって願い下げだ。」



なんか、2人とも無理してない?







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