寂しがり屋には愛情を。
「…やっぱり、君らと一緒じゃ集中できないな。のぞみ先生、折角ですけどオレ戻ります。」
「え、ま、もうちょっと…」
「なら最初っからくんなっつーの。さっさと帰りやがれ。」
荷物をまとめて席から立ち上がる会長くん。
今行っちゃったら、険悪なままになっちゃう。
せめて仲直りだけでも…
「まっ…」
「のぞみセンセ。諦めな。
こいつらがそう簡単に仲良くなんてなれないんだから。」
教室から出て行く背中に声をかけるも、ひぐち君によって妨げられた。
あーあ…行っちゃった…
「何?やっぱのぞみセンセイもゆーとーせーのあいつの方がいい感じ?まぁ、オレらと違って頭いいし?みんなからも人気者だし?」
「そんなこと思うわけないじゃん。」
「今までのセンセー達はみんなそう思ってたみたいだけど?あいつは良いコのゆーとーせー。オレらは学校のカスってな。」
まだあたしを信用してくれてないわけ?
「自分を卑下するのはやめなさい。」