寂しがり屋には愛情を。

「ツバサ。のぞみセンセーには敵わないよ。ケンカ売るだけムダムダ。」



いつもより少し緊張した空気の中、ひぐち君だけはいつも通りだった。


いつものちょっと抜けたしゃべり方はあたしを冷静にするには充分。



「えー、なんでー?ケンカ売ってよ!あたし買うからさ!やっぱ信頼を得るためにはぶつかり合わなきゃ!」



すぐにあたしもいつも通り。

生徒相手にムキになるなんて、あたしもまだまだ子どもだな。



「ほら、ツバサも謝りな。

いくらちょっとキレてたにしても、言っていいことと悪いことがあるよ。のぞみセンセーがツバサのことそんな風に見てないことくらい分かってんだろ?」



ひぐち君…君はなんて大人なんだ!
先生恥ずかしくなっちゃうよ。



「……や、あの、オレさ、センセのこと信用してないわけじゃないんだけど…

なんか、あいつといると、オレのこと嫌になったりしないかとか思って…イラついて、。うん。…ごめん、センセ。」



…素直。



「先生、君たちのこと大好きだよ‼」


わしゃわしゃしたくなるくらいには大好きよ‼




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