寂しがり屋には愛情を。
「そっか…そうだよな。」
「あたしなんて、会長くんのこと尊敬してるんだから。あんなステキな代表あいさつできるの、会長くんだけでしょ?」
あたしはイスをがったーんさせただけだぞ!
「…オレは先生のあいさつの方が好きですけどね。イス倒す先生なんて今まで見たことありませんよ?」
うるせー!あたしだって倒そうと思って倒したわけじゃないやい!
「ではでは、翼のいつものペースが戻ってきたところで、ちょいと行きますか。」
急ににこやかに立ち上がるひぐち君。
行くってどこへだ。
「いやだなぁ、あっちのツバサのとこに決まってるじゃないですか。」
そういうことか!
抜け目ないなひぐち君!
「いや、オレはちょっと…」
「今いかないと一生このままだぞ。
あいつに思ってることぶつけてやれ。」
ひぐち君と一緒に渋る会長くんの腕を取り、いつもの空き教室へと向かった。