寂しがり屋には愛情を。
ガラッと入ればチョークスリーパーをかけられてる涙目のひぐち君と、かけている西野くん。
「も、ギブギブギブ!助けてセンセー!」
「西野くん、センセーたち愛を育んでなんかいないからもう離してあげたらいいと思うよ。」
ひぐち君が落ちそうだよ。
「チッ なんで2人仲良く登場だよ。」
「だから、それは愛を育んでたからぁいたぃ!」
それでも余計なことを言うおバカさんにはセンセーからの制裁だ。
渾身のつねりをくらいやがれ。
「会長くんが、西野くんに話があるらしいよ?」
「は?」
あたしの右隣へ視線を移した西野くんはまっすぐにその瞳で射抜く。
少し冷たくて、でも戸惑いが隠れている瞳。
この2人は、きっと分かり合える。
だってお互い、はじめの一歩は踏み出せているもの。