寂しがり屋には愛情を。
「ちょっと、飲み物買ってくる…」
なんか先生疲れちったわ。
「じゃあイチゴオレで。」
「オレはコーヒー。あ、無糖は嫌だからね!」
こいつらは全く…
「オレは一緒に行きますよ?」
「会長くん!」
君はなんてステキなジェントルマンなんだ!
「じゃーオレも行く。」
「えーならオレもー」
あたしと会長くんの間に身体を割り込んで並ぶ西野くん。
すかさず会長くんはあたしの反対隣に回り込んだ。
なんだなんだ!
2人とももう仲良しじゃないの!
前までは頑なにあたしに行かせてたくせに会長くんが行くとなると立ち上がるなんて。
「お前らは教室で待っててもらっても平気ですよ?お供はオレ1人で足りるんで。」
「いや、お前とセンセー2人だけにしたらお前の変態が発動するかもしれないだろ?」
「失礼な。オレは変態じゃない。先生に対してだけ優しくなれるだけだ。」
「この…ムッツリめ」
「…ふはっ やっぱ希美センセーが最強だ。」
あたしの後ろで手のつねり合いの攻防が行われていたことをあたしは知らない。
「さぁ、行きましょうかー。」