寂しがり屋には愛情を。

ーーー放課後



「…好きです!わ、私と付き合ってください!」


うーむ…
何が起こっているんだろうか。



今朝会長くんのげた箱に貼られていたポストイット。

そこには放課後駐輪場で待つと。

放課後の駐輪場なんてケンカに最適で、

てっきりヤンキーの兄ちゃんが待ち構えてるもんかと思ったんだが…




「えー、と、今は誰とも付き合う気はないから、ごめんなさい。」


「そう、ですよね…
ごめんなさい、どうせ、ダメだってことは、わかってたんですけど…ぐすっ…」



なんで、会長くんが女の子を泣かせているんだ。


いやまぁ、あの名前で一人上がった候補は確かにあの子だ。

あたしが英語を受け持っているクラスにいるんだよ。

でもあんなポストイットに果たし状書くと思わないじゃん?



「枝並ー!!てめぇなに人の妹泣かしてんだよ!歯ぁ食いしばりやがれ!」


へ?!


あたしが見ているのと反対側から、どこかで見た顔が飛び出してきた。


あいつは確か…「武藤じゃねーか。」


「西野くん?!」



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