寂しがり屋には愛情を。
「食べるってさっきから言ってんだろうが。」
「センセーそんなに料理に自信ないの?オレ手伝おうか?」
「兄貴はめっちゃ美味いって騒いでたけど、兄貴って味音痴だったっけ?」
「手伝って下さいって言うなら手伝いますけど。」
…これだよ全く。
あたしが貢物を受け取った途端のこのいつもの感じ。
こうやってみると、ひぐち君ってやっぱ良いやつなんだなぁ…一言余計だけど。
「いや、でも待って。
今うちの冷蔵庫にはごく少量の食材しかないから、みんなの胃袋を満たせるような物は…」
「先生、オレらがなんのためにこんな時間に来たと思ってるんですか?」
「そんな言い逃れができないように、買い物の時間まで考えてのこの時間だよー。」
…くそっ!無駄に頭使いやがって!
どうせ会長くんがそこまで頭働かせたんだろうよ!
確かにそう言われたら言い逃れできないよ!
「あ、先生1人ならまだしも、ここには彼氏さんが帰ってくるのですが…」
「電話すればいいじゃん。」
「彼氏さんそんなに心狭いわけ?」
「兄貴が大丈夫なら余裕だろ。」
…あぁ言えばこう言う!!
さっきの素直な可愛いみんなはどこに行っちゃったの?!