寂しがり屋には愛情を。
「…電話、してくるから、ここから動くなよ!絶対だからな!動いたら即帰宅させるからな!本気だからな!」
とまぁかなりアホっぽいセリフを残し、ニヤニヤする奴らをリビングに置き去りにして寝室に逃げ込んだ。
凌ちゃんさんに電話……
それ自体はなんの問題もない。
いつも通りだ。
でも、話の内容が内容なだけに凌ちゃんさんがどんな返答をくれるかは予想できない。
やっぱり、怒るだろうか?呆れるだろうか?
……一応、奴らにも言っておこう。
「あれ?もう済んだのー?」
寝室から顔を出すと、ひぐち君がいち早くこちらに気づいた。
みんなは大人しくソファや床に、先ほどと同じ状態で座っている。
…なんでそーゆうとこだけ律儀に守るんだ!偉いけど!
「…も、もし、凌、彼氏さんがダメって言ったら、帰ってくれるよね?」
「大丈夫。オレが説得するから。」
……大丈夫な訳あるか!!
西野くんとひぐち君は、前に一回凌ちゃんさんに会ってるから、余計にダメだ!
「まだ電話してないんですよね?
なんて言われるかわかんないじゃないですか。早く電話してみて下さいよ。
あとのことは後から考えましょう。」
ちくしょう君はいつだって冷静ね会長くん。