寂しがり屋には愛情を。
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「やっぱり、このメンツで一緒に歩いてるのはおかしいと思うんだ。」
スーパーに向かう道中、急にそんなことを言い出したのは、意外にもひぐち君だった。
「まぁ、オレらのことを知ってるヤツが見たらビックリするだろうな。」
「1人謎の女の子もいるしね。」
パチっとウインクをきめたひぐち君。
ウインク上手だね。
先生ウインクしようとするとどうしても顔が歪んじゃうよ。
「ということで、買い物してる間は最高でもお供できるのは2人にしない?」
「残りの2人はどうするの?」
「別行動で帰りに合流とか。」
「いっそ1人でいいんじゃね?センセーとデートしてるみたいでおもしろそう。」
「なら、時間でローテーションにするか。どうせお前ら三人とも先生と歩きたいんだろ?」
「でたなムッツリ。素直にデートしたいって言えよ。」
「オレはどっちでもいいなー。あ、でも兄貴に自慢できるからデートしてもいいぜ。」
「なんでもいいけど、デートって表現はやめような。先生恥ずかしいわ。」