寂しがり屋には愛情を。

「何考えてるのか知りませんけど、あんまり可愛いことしないでくださいよ。ビックリするじゃないですか。」


「…ビックリしてる割にあたふたしてないじゃんか。もっとあたふたしろ。」


「…そう言うことですか。じゃあ、あたふたしてあげますから手をつないでください。」


「……いやそれ絶対罠だろ。もう引っかかんねーからな!第一にあたふたしてあげるって完全に演技じゃん!そんなのおもしろくないじゃん!」



会長くんのことだから手をつないだ途端になんかしてくるんだ。

で、たいしてあたふたしてくれないんだ。

で、きっとそれみてあたふたするあたしを見て笑うんだ。


お前の魂胆はわかっているんだからな!



「あら、残念。じゃ、精々オレをあたふたさせられるよう頑張ってください。」



「どうせ無理だろうけどな」っていう副音声が聞こえてくるんですけど。


くっそー!あたし負けない!
こんなもんで諦めると思ったら大間違いだぞ!



先生こう見えて結構しつこいんだからね!






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