寂しがり屋には愛情を。
「…なんて言うか、オレ、今までそんな風に言われた事ないからな、すっげー嬉しいや。」
隣に並んで歩くひぐち君が顔をそらす。
その耳は赤く染まっていた。
「センセ、オレらって面倒くさがられて、放っとかれて、煙たがられてきたからさ、センセーみたいに構ってくれる人って本当にいなかったんだ。
つばさだって、オレらとは違うところで教師に苦しめられてきたと思うし。
だから、たぶんみんな、センセーに会えて良かったって思ってると思うよ。」
「へへ …そうだといいな。」
確かに問題はあるかもしれない。
校則は守らないし、すぐ喧嘩するし、教師の事なめてるし。
それでも、あたしの可愛い生徒である事に変わりはない。
それに、人間、ちょっと問題あるくらいがかわいいもんよね。