寂しがり屋には愛情を。

喧嘩した時、このままダメになっちゃったらとか、あの人に凌ちゃんさんを取られちゃったらとか、いろいろ考えた。

ただ苦しいだけだった。



「……あたしも、ダメだよ。
凌ちゃんさんじゃないと、ダメ。」



そばにいると楽しいのはあなた。

そばにいないと苦しいのもあなた。

そばにいて欲しいのもあなた。



「じゃあ…」


「うん…。あたしと、結婚してもらえますか?」


「あ、あああ当たり前だろ!!」



笑顔で返事をすると、顔を真っ赤にして、少し涙目で、何度も頷く凌ちゃんさん。

さっきまでのかっこいい凌ちゃんさんはどこに行ったんだ。


まぁ、こんな凌ちゃんさんを愛おしいと思ってしまうあたしもあたしか。



「えー…っと、おめでとうございます?」


「凌斗!おま、お前…よかったなぁ……!!」


「センセーおめでとー!!」


今まで静かだった周りのみんなの声が戻ってくる。


なんで泣いてんですか武藤さん。




< 249 / 258 >

この作品をシェア

pagetop