寂しがり屋には愛情を。


高校生の時、あの廊下で出会った。


第一印象は、ボスに詰め寄られる赤い髪の知らない男。


巻き込まれて大変なこともあったけど、今となってはどの思い出も笑い話だ。



巻き込まれたおかげで出会えた人もたくさんいる。

あの時凌ちゃんさんに出会ったことが、今のあたしに繋がっている。


あたしは、あの日のことを決して忘れないだろう。




「…のぞみ、受け取って?」


「……はいっ!」




慎重に箱から取り出し、恭しくはめられた輝き。



「一生、幸せにするから。」


「一緒に、幸せになるんでしょ?」


「…うん。一生、一緒に幸せになろう!」




出会った日が一回目。

今日が二回目。



2人にとって、二回目の勢いのあるスタート。


この笑顔を、あたしは一生忘れない。













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