寂しがり屋には愛情を。
さえぎった腕をそのまま掴み、立ち上がらせる。
「ほら行くよ。」
「どこに?」
「怪我をしたら保健室。
小学生でも知ってます。」
歩き出そうとするが、どうにも動かない右手。
と言うより右手に握られたコイツ。
「あの、足を動かさないといつまでたっても保健室に辿り着けないよ?」
「んなこたぁわかってる。
別に行かないんだから足を動かす必要がねぇ。」
「ダメです。
だって良いのか?
バイキンマンになったらアンパンをはじめとするパンたちと戦わなきゃいけないんだぞ?
明らかにバレてるよそれっ!っていう変装もしなきゃいけないんだぞ?
それでもいいのか?!」
第一、アンパンとバイ菌が戦うなんてシュール過ぎるよ!
家庭の台所事情だからそれ!!
「センセーさ、あのバイ菌の科学技術の高さなめんなよ?
絶対的にキャパオーバーな未確認飛行物体とか簡単に作っちゃうし、
毎回新しいモノ作り出す頭脳と技術力持ち合わせてんだかんな。」