寂しがり屋には愛情を。
―――
「はじめ君かぁいかったなー。」
臨時ベビーシッターを終えた帰り道。
駅からマンションまでの道のりを二人並んで仲良く帰る。
「希美ははじめに甘すぎンだよなー。」
ベタベタしちゃってさー、とぼやく凌ちゃんサンの顔は緩みきっている。
「自分だって大好きなくせに。」
「まー、な。
やっぱ、可愛いよなー子どもって。
見てても飽きないし。」
…あたしもいつか凌ちゃんサンとの子どもが欲しいな。
そう思えるくらい、あたしは相変わらず凌ちゃんサンが大好きです。
「どうしたの?
急ににやけて。」
「えへへー 秘密です!」
「変な希美ー。」
二人一緒にケラケラ笑う。
それは幸せな一時。
こんな時間が一生続けばいいのに。