寂しがり屋には愛情を。
「あれ?!柴崎くーん!!」
「あ、」
突如呼ばれた隣の人。
驚いてその出所を探すと、前から歩いてくる綺麗な女の人が割りと遠くから凌ちゃんサンを呼んでいた。
それはもうなかなかの大声で。
今まで繋いでいた手は、次の瞬間には離れていた。
「会社の人?」
「ん。上司。」
コソッと聞くと、素っ気ない返事が返ってきた。
その顔は微かに強ばっている。
「秋穂さん。あんまりおっきい声叫ばないで下さいよ。」
「あー、ごめんごめん!!見つけちゃったから、つい!!」
目の前に来た女の人は、それはそれは綺麗な人で。
微かに香る香水。
色気ある大人の女って感じ。
こんな人が上司なんて…素敵な職場ですね!!