寂しがり屋には愛情を。

そのまま歩き出す。


後ろであの人のマシンガンが炸裂してるのが聴こえる。


話し声、うるさすぎ。



「のぞみセンセーの彼氏さん、イケメンだねー。」


「でもあれ、オレらと同じ人種な気がする。」



ひぐち君と西野くんがいなかったら、あたしは今歩けていない。


二人のお陰でまだギリギリ冷静さを保てている状況だ。

生徒の前で恥ずかしい姿見せられないから。



なんだってあたしはこんなに弱っちくなっちゃったんだろうか。

はぁー……。
ぐるぐるする。



「しゃーないな!!
今日はこの和樹様がご馳走してしんぜよう!!」

「いーぞー。
焼肉?寿司?あ、フレンチ?」

「早い!安い!うまい!ラーメン屋です!!」


「…え、え?あたしが奢るから!

生徒に奢ってもらうとか、おかしいでしょ!」



あたしが自分の世界に浸っている間にラーメンを奢られることになっていると言う不思議体験。



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