寂しがり屋には愛情を。


自販機の前でいちごオレだカフェオレだと西野くんと戦っていると、ハイスペック生徒会長くんに声をかけられた。



「何をやってるんですか?」


いやごもっとも。

…全くお恥ずかしい。



「…チッ のぞみセンセー早く行こうぜ。」



会長くんにあいさつしようと目を離した隙にいちごオレのボタンを押し、飄々と取り出す西野くん。


くそう。あたしのお金なのに。


そんで先に行っちゃうし。



「会長くん、うるさかった?ごめんね。あのバカが。」


「いえ、まぁ。
と言うかオレ、言いましたよね?あのバカとは関わらない方が良いって。」



あれ?

なんか会長くん、いつもの優等生オーラがあまり無い気がする。



「あーうん。せっかくのアドバイスだったんだけど…。」


「それに、度々校舎裏の駐輪場で喧嘩成敗してるのって、まさか中島先生じゃないですよね?」


「あ、それは、うん。あたしですね。恐らく。」



ヤンキー君たちの喧嘩を止めに入るなんて、そんなことするバカあたしくらいしか居ないだろう。



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