寂しがり屋には愛情を。
コーヒー、持ってってあげようか…。
いや、でも凌ちゃんサンだって悪いんだから。
いっつも秋穂さん秋穂さんって。
飲み会も食事会もあの人が絶対にいるんだ。
あたしあの人嫌いだもん。
凌ちゃんサンはわかってくれないけど。
でもきっと疲れてるよね…。
仕事忙しいみたいだし。
どうしようか…。
コンコン
「…コーヒー、置いてく。」
「ん、サンキュ。」
パソコンから目を離さない。
…ちょっとくらいこっち見てくれたって良いじゃんか。
「…凌ちゃんサン。」
「なに?」
まだ、見ない。
…もー、やだ。
「…ばーか。」
耳元で、
触るくらい近付いて、
言い逃げ。
凌ちゃんサンが見てくれないから、
あたしだって見てやんない。