寂しがり屋には愛情を。

「ふぅー…。ったく、危ねーっつうの。……じゃなくて、えっと。

相原さんは真面目なんですけど、少し常識がなくていつも困ってるんですよ。」



静寂を破ったのは会長くんの溜め息と予想外のお言葉。



「ビックリした。」



前半と後半の口調がちぐはぐですよ。

素顔が見え隠れしてましよ。


「あ、いや、……どうかしましたか?」



コイツ、思いっきり笑顔で誤魔化そうとしてる。

いや確かに素敵な笑顔だけども。



「あたしは笑顔で騙されるような単純じゃないぞ。」


「ﾁｯ」



…舌打ちしたよー。

このお兄さん怖いよー。



「そこは騙されてくださいよ。オレのためにも。」


「じゃあ、これからあたしの前で対教師用の顔するのなしね。」


「…なんでそうなるんですか。」


「だって素を見せてくれないなんて、信用されてないのと同じじゃん。

あたしは会長くんに信用されたいし、頼りにされたいの。」


「にしては頼りないですね。」


「それは…これから努力します。」



精一杯がんばります。