寂しがり屋には愛情を。
はぁーっともう一つ溜め息をついて下を向くと、眼鏡を外した会長くん。
髪をくしゃくしゃっと遊ばせて、下から覗き込むように顔をあげた。
困ったような笑顔だ。
「…あんまり強引だと、嫌われちゃいますよ?まぁセンセーがやるとなんか許せるのが不思議ですけど。」
…いやいやちょっと待っとくれよ!!
なんだ……この破壊力!!
はにかむ目元にセクシーな泣きボクロ発見!!
てか、単純に世に言うイケメンってやつや!!
いや、眼鏡でもイケメンだけれども!
NO眼鏡の破壊力はそれをも上回る満点のイケメンってやつ!!
「どうしたんですか?…やっぱ優等生キャラの方が教師受けいいですよね?」
少し長めの前髪の下、きれいな瞳が不安げに揺れる。
気づいたら腕を伸ばして彼の頭に触れていた。
くしゃくしゃと撫でる。
「な、なにするんですか!」
焦って顔をしかめる会長くんはなんだか可愛らしい。
「大丈夫。あたしは、その会長くんの方が好きだよ。」
いつも完璧なんて疲れるでしょ?
今くらい隙があった方が柔らかいイメージだ。
演技の柔らかさとは全く違った柔らかさ。
真っ赤になって大人しくなった会長くんを見て、心を開いてくれたのかななんて思った。