初めての恋の甘い誘惑~レンタル彼氏は学園王子~
Ⅰ・ボーイズ・レンタル・ラバークラブ

「ごめん…、俺、君の事、

そんな風に見た事、ないから……」

彼は私に目を合わせる事もなく、迷惑そうに顔を歪ませたままポツリと言った。


春の風が優しく頬を撫でる放課後の中庭。

私、桜井杏奈は

今まさに

人生最大の壁にぶつかっていた。


中等部の入学式のあの日から
四年間もの間

私の心の支えだった、
原田君に対する恋心を

失う瞬間が

とうとう、やってきたのだ。






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